技術情報

Piwik1.12、新機能、APIの改善、安定性 – Piwik1.X系最後のリリース

2013年06月06日 リリース情報

※注 この記事は Piwik1.8~2.17のアーカイブ情報です

Piwik1.12が利用可能になりました!

Piwik V1.12は、4つの大きな新機能、7つの小さな新機能、いくつかのAPIの改善、82個のチケットのフィックスを含むメジャーリリースです。
これはまた、1.X系の最後のメジャーリリースとなります。つまりこの後私たちはPiwik2.0のリリース作業を行うということです。
既に、Piwik2.0はPHP 5.3以上のみをサポートしています。アップグレードしていない場合は、PHP 5.3以上にアップグレードする必要があります。

最後に、今回のリリースは、APIの互換性に影響する2つの変更が含まれています。あなたがPiwik APIを使用している場合は、ここをクリックするか、下記を参照し影響があるかどうかを確認してください。

目次:

主な新機能 – ベータリリースチャンネル

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Piwik2.0のβリリースのテストを支援してくれる方々のために、より簡単にベータリリースを使用できるように開発しました。
[設定]> [全般の設定]ページに移動し、「最新のベータリリース」のラジオボタンをクリックします。
そうするとベータ版リリースにアップグレードすることができます。
この機能自体は主要な機能と言えるようなものではありませんが、多くのベータリリースを作成し、最終的なリリースを行う前に多くのバグをキャッチすることができるのはとても重要なことだと考えています。より多くのリリースや安定性を提供できるようになります。

主な新機能 – セグメントエディタ

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セグメントエディタは、あなたの設定した区分を表示、保存、編集することができる待望の新機能です。
Piwikはもうだいぶ前から、ブラウザファミリーのように任意の基準によってビジットやレポートをフィルタリングするような、セグメンテーション機能をサポートしていましたが、それは視覚的に作成したり、修正することは出来るものではありませんでした。また、再読み出しのために保存することもできませんでした。
この機能は資金提供のあった80の個人・企業団体からの支援で可能になりました。

  • URLを生成する代わりにビジターのセグメントを可視化します。
  • URLを記憶する代わりにセグメントを保存し、簡単に切り替えます。
  • 役立つセグメント情報を取得します。
  • さらに詳細については、ユーザーマニュアルのこちらからSegmentating Analytics reports

主な新機能 – ページスピードレポート

新しい平均生成時間メトリックを通して、ウェブサーバーがHTTP越しにページを生成/送信するのにどれくらい時間がかかったかを見ることが可能です。
このメトリックは、ページとページタイトルのレポートの両方で見ることができます。
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そして、ウェブサイト/ Webアプリケーション内のすべてのページの平均ページ生成時間は、ビジターの概要に表示されます。

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WebアプリケーションとWebサーバのベンチマークには、この新しい情報を使用することができます。

主な新機能 – デバイス検出レポート

Piwik1.12には、ビジターが使用しているデバイスの種類(タブレット、デスクトップ、スマートフォン、など)、デバイスのブランド(アップル、グーグル、サムスン、など)およびデバイスの型名(iPadの、ネクサス7、など)に関するレポートを提供する新しいプラグインが含まれています。
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新しいプラグインはまた、オペレーティングシステムの検出を(Linux、Windows等々のより多くのサブバージョンを検出する)強化しています。

注意:このプラグインはデフォルトで有効になっていませんが、Piwik2.0ではデフォルトになります。
もしこれらのレポートを表示したい場合は、[プラグインの管理]のページの[Installed]でプラグインを有効にすることでできます。

新しいレポートを見るためには[ビジター] > [Devices]に移動します。ここで新しい(ベータ版)”Device type”が見られます。

この新しいプラグインは当社の技術パートナーであるClearcode.ccのサポートにより開発されました。

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その他の改善

マジェスティックSEOメトリクス

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2つの新しいSEOのメトリックをSEOウィジェットに追加しました。どちらもMajesticSEO.comによって提供されました。
これらのメトリックは、外部バックリンク数(他のサイトから自分のサイトへのリンク数)とリファラドメインの数(つまり、あなたのサイトへのリンクのドメイン数)を教えてくれます。

みなさんのPiwikダッシュボードにこれらのメトリクスを実装するために尽力してくれたチームマジェスティックに感謝!

リアルタイムビジターカウントのダッシュボードウィジェット

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ビジターや、訪問数、直近で発生したアクションの表示に使用できるシンプルな新しいウィジェットが用意されました。我々はそれをリアルタイムビジターカウンターと呼びます!

新しいセグメントパラメータ:siteSearchKeyword

訪問者をセグメント分けすることができる新しいsiteSearchKeywordのパラメータが用意されました。このパラメータを使用すると、特定のキーワードでサイトを検索していた訪問者を選択できるようになります。

ログファイルをインポートする際にURLの大文字小文字を無視する

ログ·インポート·スクリプト
–force-lowercase-path オプションを追加しました。
使用した場合、インポート·スクリプトはトラッキングする前にURLパスを小文字に変更します。
http://domain.com/MY/BLOGhttp://domain.com/my/blog.のように変換されます。

ISP名称の更新

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よりよく、最新のIPS名称が表示されるようにプロバイダレポートを修正しました。

グラフの背景/テキスト/ライン色のカスタマイズ

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これによりImageGraphプラグインによって生成されたグラフ画像の背景色、テキストの色および/またはラインの色を変更することが可能です。
画像を生成する際に、この機能を使うには、次のURLのクエリパラメータを使用します。

  • backgroundColor
  • textColor
  • axisColor

例:

http://demo.piwik.org/index.php?module=API&method=ImageGraph.get&idSite=7&apiModule=UserSettings&apiAction=getBrowser&token_auth=anonymous&period=day&date=2013-03-21,2013-04-19&language=en&width=779&height=150&fontSize=9&showMetricTitle=0&aliasedGraph=1&legendAppendMetric=0&backgroundColor=efefef&gridColor=dcdcdc&colors=cb2026

ユーザーがログアウトした後に特定のURLへ移動させる

Piwikで多くのユーザーを管理していて、ユーザーがPiwikからログアウトした後に特定のページやウェブサイトに移動させたい場合は、ユーザーのログアウト後にユーザーをリダイレクトさせるURLを指定することができます

APIの変更と改善

重大な変更 – セグメントパラメータ名の変更

以下のセグメントパラメータの名称が変更になりました。

  • continent → continentCode
  • browserName → browserCode
  • operatingSystem → operatingSystemCode
  • lat → latitude
  • long → longitude
  • region → regionCode
  • country → countryCode
  • continent → continentCode

古いセグメントパラメータ名を使用すると、Piwikは例外を投げますので注意してください。

重大な変更 – Live.getLastVisitsDetailsメソッドの入力&出力を変更。

次の変更がLive.getLastVisitsDetailsのAPIメソッドに加えられました。

  • このメソッドはすでにmaxIdVisitクエリパラメータを使用していません。filter_offsetパラメータに置き換えられています。
  • サイト内検索キーワードは、現在<siteSearchKeyword>要素に表示されます。これらは<pageTitle>要素に以前あったものです。
  • ページスコアのカスタム変数は現在、それらの要素に’Page’を含んで表示されます。 例えば<customVariablePageName1>, <customVariablePageName2>など。

ウェブサイト名によってMultiSites.getAllの結果をフィルタリング

ウェブサイト名によってMultiSites.getAllの結果をフィルタリングすることが可能になりました。
これを行うには、希望する正規表現パターンにパターンクエリパラメータを設定します。

セグメントパラメータに使用するための推奨値を取得します。

新しいAPIメソッドAPI.getSuggestedValuesForSegmentは、セグメントパラメータの推奨値を取得するために使用することができます。
このメソッドは、特定のセグメントパラメータの最も見られた値(過去60日間)のリストを返します。
ですのでbrowserCodeにとっては、ほとんどのビジターが過去60日間に使用したブラウザのコードを返すことになります。

JSトラッカー( ‘lat’と’long’など)で追加のトラッキングクエリパラメータを利用。

appendToTrackingUrlという名前の新しいメソッドをJavaScriptトラッカーに追加しました。

トラッキングリクエストに別途クエリパラメータを追加して、このメソッドを使用することができます:

_paq.push(['appendToTrackingUrl', 'lat=X&long=Y']);

取り組み

前述にもありますように、Piwik V1.12は1.X系の最後のリリースとなります。
これはPiwik 2.0が公式に開発中であることを意味します。
Piwik2.0は、大きなリリースとなります。それは単なる新しい機能やバグ修正ではないより多くのものをもたらすでしょう。

Piwik 2.0のために、ユーザーのニーズと理想であったウェブ解析の将来の展望を構築するという当初の理念をもう一度見直しています。

Piwik 2.0は、より壮大で良質のウェブ・アプリとういうだけでなく、ユーザーに必要なものを観察して、分析するための新しいプラットホームです。

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概要

Piwik1.12における変更点のリストについては変更をチェックしてください。

コア開発者より。すべてのベータテスターやユーザー、当社の公式サポーター翻訳&バグや機能要求を報告したすべての人に感謝します。

また、我々が使用するソフトウェアライブラリにも感謝します。

法人でPiwikのような重要なプロジェクトの成長を支援したい場合は、ご連絡ください。それは私たちに多くのことを意味します。
また、プロジェクトに参加することもできます。

お読みいただき、興味がありましたらブログやウェブサイト、フォーラムであなたの友人や同僚に紹介してください。

それではまた!